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2018年7月19日(木)
日経メディカルオンライン記事の「ポリファーマシーが認知症を複雑化させている」を読みました。
ポリファーマシーとは、多くの薬剤が処方されていることで、特に高齢者の間では問題になっています。
薬物の代謝や排泄の能力が低下する高齢者にとって、服用する薬剤数が増加することで、副作用も増え、良い方向へは向かずかえって逆効果になってしまうことがあるからです。
認知症も、そのような状況をつくりやすい病気といえると思います。
その記事では、京都で開催された第60回日本老年医学会学術集会で報告された何件かの例が紹介されていました。
レビー小体型認知症の患者がパーキンソン病と誤診され、症状コントロールを目的に処方されていた多くの薬剤を整理した結果、当初呼びかけにも応じない無動状態だった患者が声掛けとリハビリで日常生活動作が向上し、自分の意志を表明できるまでに回復したそうです。
また、大声を挙げるなどの行動・心理症状(BPSD)が顕著で近所トラブルも多く、入院と転院を繰り返していた認知症患者の背景に薬剤性のせん妄が関係しているとみて薬を整理し、声かけやタッチングなどのコミュニケーションを続けたところ、問題行動が減り、特別養護老人ホームを経て、帰宅できたとのことです。
認知症であっても、処方されていた向精神薬や抗精神病薬、アルツハイマー病治療薬をやめるだけで、それまでイライラしていた患者が別人のようになることがあるため、認知症診療における薬物療法のあり方が疑問視され、「不適切な向精神薬や抗精神病薬が作り出す認知症がある」と指摘されています。
先日、メーカーの社長もちょうどお話しされていましたが、ANM176Ⓡのお客様の多くは認知症でも何年も普通の暮らしをしているのに、薬漬けで動けなくなっている認知症患者は不幸だと。
こうして高齢者の多くは認知症にさせられているのではないかと思うと悲しくなると話されていました。
本当に理不尽な話です。
今年の日本認知症ケア学会「功労賞」に「公益社団法人 認知症の人と家族の会」の高見国生顧問が受賞されました。
高見顧問は昨年まで「公益社団法人 認知症の人と家族の会」の代表をされていました。
永年にわたり認知症の人とその家族の心に寄り添い続けたこと、この高潔な活動は多くの人に希望をもたらし、行政政策をも動かす大きな力となった、と受賞理由にあります。
昨年はANM176臨床研究会会長の中村重信先生が受賞されています。
中村先生も「公益社団法人 認知症の人と家族の会」の顧問です。
関係のある方が受賞されると、大変嬉しいです。
先日の、札幌認知症の人と家族の会主催の「認知症のひろば」に行ってまいりましたが、最近、新しい会員のお名前の中にお客様のお名前を見つけていましたので、もしかしたら会えるかも?との思いもありましたが、私はお客様の顔を知らないのでした(笑)
北海道も梅雨のような天候が長く続きましたが、やっと夏らしい天候になってきました。
北海道以外は、もうすでに猛暑続きで大変過酷のようですが、どうぞご自愛ください。
何よりも西日本の豪雨被害に遭われた地域の皆様、暑さの中、大変なことと思いますが、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
2018.7.18 ガーデンアンゼリカ北海道試験栽培
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