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2016年1月21日(木)
今年の仕事始めの一番最初のお電話は、成分についてのちょっと専門的なご質問のお電話からでした。
年末年始とすっかりお休みモードで過ごしたせいか、完全な休みボケで上手にお答えすることができずに、とても残念な気持ちでスタートしてしまいました。
けれど後から考えますと、おかげですぐに気を引き締めて勉強するきっかけになりましたので、そのお客様には感謝です。
現在認知症に使われているお薬にドネぺジルがありますが、これは神経伝達物質であるアセチルコリンを増やします。
アルツハイマー病の原因であるといわれているβアミロイドはアセチルコリンの量を低下させますが、最近ではこれは副次的な作用で、βアミロイドは最初に神経細胞に直接的に働いて記憶や認知機能を障害することが示されているようです。
神経作用は微妙にコントロールされているため、医薬品によって脳内のアセチルコリン分解酵素を阻害してアセチルコリンを増加させても、再びアセチルコリン分解酵素が増加するようになり、効果は一時的となってしまうようです。
ドネぺジルを使った臨床試験では、健常者では記憶力や注意力などの脳機能が低下してしまうと言いますのでコワいですね。
また、3年以上継続して使ったアルツハイマー病患者では却って認知機能の悪化が進行すると報告されていることも、長期的な治療には向いていないことを示唆しています。
それに、アセチルコリンは脳だけではなく、腸や心臓の運動にも関係しているので吐き気などの副作用の原因になったり、からだにも影響する可能性があります。
こういったことから、できるだけお薬を使う時期を遅らせて、最初の段階でANM176をお勧めしているという先生のおっしゃっていることもわかります。
全国のお客様のお話しを聞いておりますと、医師のお薬の処方の仕方も様々。
認知症の前段階でも、お薬を処方される先生もいらっしゃいますし、処方されない先生もいらっしゃいます。
どんな病気もそうですが、かかるお医者様によって未来も変わってくるということでしょうか。
先日家族会の方とお話しをさせていただいた時、最近は情報交換をしているので、医師の言いなりというわけでもなく、それはおかしいなどと助言し合っているとのことでした。
病状も一人一人違えば、薬剤の効き方や反応のしかたも人それぞれ。
いつも、お母様のあらゆる症状にいろいろなことを試されて成功している男性のお客様が言いました。
「秘訣は一言、観察力!です」と。
思わず、介護の極み・・・と感心したのでした。
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