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2018年10月16日(火)
第37回日本認知症学会学術集会が10月12日から14日まで札幌で行われていました。
13日土曜日の会長講演では、札幌医科大学医学部 神経内科学講座 下濱 俊教授のアルツハイマー病の論点─基礎と臨床の観点から─ で、ANM176臨床研究会会長の中村重信先生(洛和会京都新薬開発支援センター 顧問/広島大学 名誉教授)が座長を務められておりました。
私は14日の市民公開講座「認知症の理解と予防」に参加してきました。
4人の先生が、認知症の診断の仕方や、現在の治療、予防、介護の仕方などについて講演されました。
やはり、アルツハイマー病が「3型糖尿病」「脳の糖尿病」といわれるほど糖尿病と密接な関係があり、糖尿病を減らすことができれば、アルツハイマー病も同じく減らすことができるだろうとのことでした。
アルツハイマー病にならない生活は、まだはっきりと確立されていませんが、まずは糖尿病にならない生活をすることだけでも予防の一歩になりますね。
ANM176Ⓡに配合されているフェルラ酸は、アミロイドβ抑制だけではなく、糖尿病モデルマウスの血清中のインスリンを増加させ血糖値レベルを低下させることから、インスリンの分泌や作用も補強すると考えられています。
他、血圧の安定、肝臓機能の強化など、様々な生活習慣病にも役立つ可能性がありますので、ぜひご活用ください。
さて、そして最後に砂川市立病院 認知症疾患医療センター長 内海久美子先生が講演され、私はとても心を動かされました。
最初に、実際にあった認知症の母親の介護で、仕事を辞めざる得なくなり、その後の生活にも困り心中を図るという事件が紹介されました。
その息子さんは自分は二日に1度の食事でもお母様には食べさせていました。
認知症のお母様は、息子さんの姿が見えないと探し、台所にたつ息子さんを見つけるとハイハイをしてやってきて足に抱きついたり、布団の中に入ってきて抱き合って寝たり、だんだんと子供にかえっていくようで、そんなお母様がとてもかわいかったと、後に、生き残ってしまった息子さんの裁判で語られています。
誰にも相談できなかった悲劇です。
私を含め会場ではみんな涙をふいていました。
内海先生は、医療だけで認知症の方を支えることは難しく認知症の方の生活全体を支えるには、地域の協力が必要であると考え、ボランティア活動も含めたいろいろな分野が協力し合い、患者さん一人一人に合わせたきめ細やかなケアで患者さんやご家族を支えていくという「砂川モデル」をつくった先生です。
存じ上げてはおりましたが、講演を聞くのは初めてでした。
今回は、認知症の人を介護するときの接し方のいろいろをお話しされましたが、先生の優しい謙虚なお話しの仕方や内容に私は一気にファンになってしまったのでした。
ここのところ、お客様から、いろいろな医療機関や先生への不満をお聞きしていましたので、認知症を診られる先生がみんな内海先生のようだったら良いのにと思わずにはいられませんでした。
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